8月の『お盆』といえば、
夏休みのお約束のひとつ、
家族でおじいちゃん、おばあちゃんのいる田舎に行くこと。
そんなイメージじゃないでしょうか。
そして、おばあちゃんがお盆の準備をしている横で、
並べられていた干菓子を食べて怒られた記憶が蘇ります。
まあ子どもには『お盆』の意味もわかってはいなくて、
単純に田舎に遊びに来たというだけでしたね。
大人になると田舎にも行かなくなりましたが、
それでもご先祖様や亡くなった方を供養する、
お盆は毎年やって来ます。
子どもの頃食べて怒られたお供え物にも、
ちゃんと意味があったんですね。
今回はお盆のお供えのお菓子や果物の意味や、
お供えの期間となどについて、
いざという時のためにご紹介しますね。
お盆のお供えのお菓子や果物には意味があります。
お盆のお供えの食べ物は、
意外と決まったものが多いですよね。
もちろん故人が好きだった食べ物を備えるというのもありますが、
定番のものにはそれぞれ意味があるんです。
お団子
お団子は定番中の定番なお供えです。
- お盆で現世にくる先祖様を迎えるとき。
- 現世にいる間。
- あの世に帰るときにお土産として持っていく。
と、それぞれお団子の種類が変わります。
お迎えはタレやあんこ。
いる間はおはぎの方が多いですね。
見送る時はシンプルな白い団子と、
きちんと分けてお供えします。
昔の人は偉いなとつくづく思っちゃいますね。
落雁(干菓子)
落雁といえば砂糖菓子ですね。
どうして落雁がお盆のお供え物になったのかは、
いくつか説があります。
1:お釈迦様の弟子が亡くなった母親を神通力で見たら、
餓鬼道に落ちていて苦しんでいたので、
お釈迦様に相談したら、
「修行僧にお供えをすることで、
母親や先祖が苦しみから救われるだろう」
と言ってくれたことから、
弟子は修行僧にお供えをして母親たちを救えたので。
2:落雁は日持ちがするから
などなど。
落雁が果物の形をしているものがあるのは、
昔は果物は高価だったのと、
生ものでもたなかったからだとか。
おはぎ
おはぎもいくつか説がありますが、
定番は、
あずきは邪気を払う
と信じられていたというものです。
あとは五穀豊穣や甘いものが貴重だったなどです。
果物
果物はそれぞれの意味というよりは、
収穫に対する感謝という意味合いが大きいようです。
ただスイカやメロンなど、
丸いものが好まれて、
切らずにそのままお供えするのがマナーとなっています。
この意味は管理人のおばあちゃんも、
「昔から供えてる」
としか教えてもらった記憶がありません。
お盆のお供えはいつからいつまで飾っておくのか
お盆は一般的に8月13日〜16日ですが、
地域によって違って来ます。
旧暦だったりとところによりますが、
このお盆の時期にはお供えは欠かさないようにしまう。
日持ちするものだったら、
期間中ずっとそのままでも構わないですが、
生ものは時期が夏なのでその日のうちに下げましょう。
お菓子は基本日持ちするものが多いので、
だいたいそのままになっていますね。
食べ物じゃないですが、
お花もこの期間はおばあちゃんはけっこう気にして、
しおれたら変えていました。
夏ってお花が暑さでもたないですから。
お盆のお供えって食べてもよし!
お盆のお供えものってどうしていますか?
管理人は子どもの頃食べたら怒られましたが、
あれは食べるタイミングだったようで、
のちにみんなで食べました。
お供えはみんなで食べる
お供え物は仏教の教えで、
『共に供する物』なんです。
これはご先祖様と分け合いいただくこと、
それが供養になるという教えで、
もてなすことが本来の考えで、
ご先祖様や亡くなった方は、
お線香やお供え物の香りを召しあがるんですね。
なので大切なのは気持ちなんです。
お供えしたものをみんなで食べることは、
食べるということが供養になるわけです。
お供えを下げるタイミングですが、
朝に供えたならお昼までには下げて、
みんなで食べるのが本来のあり方と言えます。
食べない場合の処分は?
お供え物を食べるという習慣がないと、
ちょっと抵抗があるという方もいると思います。
その場合は別に無理に食べる必要は全然ありません。
お菓子や果物などは、
お客様に出しても失礼にはあたりませんので、
お盆の時期の来客用にしてもいいですし、
どうしてもダメだというなら、
ゴミとして処分しても構いません。
ただ他のゴミと一緒にポイするんじゃなくて、
お供え物に対しての感謝の気持ちをきちんと込めて、
白い紙に包んでから処分しましょう。
管理人は気にせずいただいちゃいますが、
気になるようなら無理をする方が、
ご先祖様が気にしちゃうかもしれませんね。
まとめ
お休みだから帰省するわけではなく、
お盆に田舎に行くのは、
きちんと意味のあるものなんですね。
お盆のお供えにもそれぞれ意味があるので、
今年は田舎に帰らなくても、
ちょっとご先祖様や故人を偲んで、
お供えしてみるのもいいですね。
仏壇などがなくても大丈夫です。
だって大切なのは気持ちですから。